AdS/CFT対応

物理のTip

ブラックホールの事象の地平線の内部の性質を、その表面に張りついた開いた弦だけで説明できるという事実。その対応関係を数学的に形にしたのが、フアン・マルダセナだった。

対応関係なので、二つのものを比較する。その一方は、九次元空間のⅡB型超弦理論。もう一つは、三次元空間の場の量子論である。
超弦理論のほうには「反ドジッター空間」というものを使う。ⅡB型超弦理論なので、閉じた弦の理論で、重力も含まれる。
三次元空間の場の量子論のほうには、重力は含まれていない。

つまり、三次元空間の重力を含まない理論によって、九次元空間における重力理論がすべて説明できる。これが、Dブレーンの働きから、マルダセナが抽出した対応関係だった。

反ドジッター空間=Anti-de Sitter Space。略:「AdS空間」。
三次元の「場の量子論」=Conformal Field Theory。略:「CFT」。
マルダセナの対応は「AdS/CFT対応」と呼ばれている。

この考えは、三次元の立体像を二次元の平面上に記録した干渉縞によって再現する「ホログラム」という光学の用語を借用して、「重力のホログラフィー原理」と名づけられた。

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