「くりこみ」って、こういうこと?!~電子の電荷~

物理のTip

「くりこみ」は物理読み物によく出てくる。例えば、クーロンの法則で点電荷に限りなく近づけば、

分母がrの2乗なので、力が無限大になってしまう。これを「くりこみ」を使うと、解決するというような感じであったと思う。
竹内薫著、「『場』がわかれば、世界がわかる」、講談社、2026 を読んで、わかった気がするので、記録しておく。

ニュートンの公式とファイマン図の反応確率の式

ニュートンの物体落下の式は、

と、落下する物体の重さとは関係がない。
どんな物体でも空気抵抗が無視できるのなら、同じ時間に同じ距離だけ落下する。
gを求めるためには、実験するしかない。物体を落下させて、ある距離に到達する時間を測定するのである。

ファイマン図の反応確率の公式は、これと同じとのこと。

実験で反応確率がわかれば、電子の電荷がわかるということ?
ここで、無限大が登場する。

無限大を電荷に「くみこむ」

反応確率を有限にするためには、無限大が問題となる。そこで、無限大を電荷にくみこんでしまう。

つまり、今まで我々が測っていた電荷は、eではなく、e(くみこみ)だったと考える。
素電荷がe(くみこみ)であり、その値が、

なのである。

理論に出てくる裸の電荷は、無限大のエネルギーをかけて実験したときの電荷である。(Eに無限大を代入するとeの2乗になる)
普通のエネルギーでわれわれが観測しているのは、実はくみこまれた電荷だったと考える。
理論計算で発散して悩んでいたのは、電荷がエネルギースケールによって変わることを知らないで、電荷が定数と思い込んでいたからである。
真空の周りには「真空偏極」の雲でいっぱいであるという次の図からも納得できる。

真空偏極が原因だった?!

低エネルギーでは、周囲の「真空偏極」に妨げられ、”衣を着た電荷”しか測定できない。

試験電荷を高エネルギーで近づけると、電子の”裸の電荷”が測定できる。

まとめ

電子の電荷のくみこみとは、ファイマン図の反応確率の式で出てきた無限大を「くみこみ電荷」として包括してしまうことであった。しかしながら、真空偏極と反応確率がエネルギーによることから、実際の現象をさらに深く解き明かすこととなったということであると理解した。

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